Wafty’s diary

情熱は止まらない 私達は進み続ける

真髄を突くベルンカステルの詩+α

ひぐらしはね。ゲームやアニメなんかじゃなくて、理不尽な運命に抗い続けた子供たちの物語なんだよね。
怖くて非常に非常に難解な謎解きですが、見過ごしちゃならない作品。
というわけで、今回はギャグなしで真面目にいく。




ひぐらしのなく頃に』という作品中に、
フレデリカ・ベルンカステル(Frederica Bernkastel)の詩が冒頭に流れる。
今まで聞いたどんな詩よりも、奥深い詩。
私は、静かに、この詩が語り続けられる事を祈る。
フレデリカが一体何者なのか。それは誰にも分からない事。

そう―― こんな超常現象に推理で立ち向かおうとすること自体、愚かな事。

ここでは、個人的にその名詩を記録する。
分かる人には分かる。分からない人は、これから少しづつ知っていくのでしょうね。
今を笑える人は、笑えるという幸せを知ってほしい。
私はどんなにボロボロになっても、願い続ける。
誰もが最後のその時まで優しく微笑んでられますように。
誰もが幸せを感じられる"命"になりますように。

どうか、みんな、幸せになってください。

私の七夕の願いは、それだけで十分です。




どうか嘆かないで。
世界があなたを許さなくても、私はあなたを許します。

どうか嘆かないで。
あなたが世界を許さなくても、私はあなたを許します。

だから教えてください。
あなたはどうしたら、私を許してくれますか?






何が罪かわかりますか。
知恵の実を口にしたからではありません。

何が罪かわかりますか。
蛇の甘言に耳を貸したからではありません。

まだ罪がわかりませんか。
それこそがあなたの罪なのです。





今日はちょっぴりいい事があった。
下駄箱の私の靴の中に、画鋲が入っていたからだ。

クラスには50人もいるのに、なのに私を選んでくれた。
誰よりも想ってくれる、そんな誰かがいる証拠。

そんなささやかなうれしさを、みんなにも教えたい。
だからみんなの靴にも一粒ずつ。








あなたの乾きを癒せない。
真実を欲するあなたがそれを認めないから。

あなたの乾きを癒せない。
あなたの期待する真実が存在しないから。

それでもあなたの渇きを癒したい。
あなたを砂漠に放り出したのは私なのだから。







この世でもっとも見つけ難いもの。
砂漠に落とした針一本?

この世でもっとも見つけ難いもの。
闇夜に落とした鴉の羽?

この世でもっとも見つけ難いのは
自分自身の思い違い。






タマゴをじっと、温める。
温める熱が愛ならば、生まれる子供はきっと幸せ。
愛がこもって、喜びにあふれる。

タマゴをじっと、温める。
温める熱が怒りなら、生まれる子供はいったい何?

私もタマゴを、温める。
温める熱はガスだから、何のタマゴか興味なし。







井の中の蛙は幸せでした。
井戸の外に何も興味がなかったから。

井の中の蛙は幸せでした。
井戸の外で何があっても関係なかったから。

そしてあなたも幸せでした。
井戸の外で何があったか知らなかったから。






私が一番不幸だった。
この迷路に出口がないことを知っていたから。

次に彼が不幸だった。
この迷路に出口がないことを知らなかったから。

その他大勢は不幸ではなかった。
自分たちが迷路の中にいることすら知らなかったから



誰が犯人かって?
それを探す物語に決まってるでしょ?

誰が犯人かって?
そもそも「何の」犯人かわかってる?

誰が犯人なの? 
私をこれから殺す犯人は誰?!





暇潰し編(ガンガン)

私が求めるものは何?
遠い異郷からやって来る騎士かもしれない。

私が求めるものは何?
永遠の沼から這い出せる岸かもしれない。

私が求めるものはたったひとつ。
得るのはキシか、それともシキ(死期)か。






砂漠にビーズを落としたと少女は泣いた。
少女は百年かけて砂漠を探す。

砂漠でなく海かもしれないと少女は泣いた。
少女は百年かけて海底を探す。

海でなくて山かもしれないと少女は泣いた。
本当に落としたのか、疑うのにあと何年?






一度目なら、今度こそはと私も思う。
避けられなかった惨劇に。

二度目なら、またもかと私は呆れる。
避けられなかった惨劇に。

三度目なら、呆れを超えて苦痛となる。
七度目を数えるとそろそろ喜劇となる。






罪滅し編(変更前)

運命に泣かず、挫けることを知らない。
そんな彼女は美しかった。

誰にも媚びず、最後まで1人で戦った。
そんな彼女は気高かった。

彼女は眩しくて、ただただ神々しくて。
私には、そんな彼女が必要だった。






井戸の外の世界が知りたくて。
私は井戸の底から這い上がろうとしました。

井戸の外の世界が知りたくて。
何度、滑り落ちて全身を打ち付けても上り続けました。

でも気付きました。
上れば上るほどに落ちる時の高さと痛みは増すのです。

外の世界への興味と全身の痛みが同じくらいになった時、
私は初めて蛙の王さまの言葉の意味がわかりました。





皆殺し編綿流し終了後)

どうかこの夜に何があったか教えてください。
それは例えるなら猫を詰めた箱。

どうかこの夜に何があったか教えてください。
箱の中の猫は、生か死かすらもわからない。

どうかあの夜に何があったか教えてください。
箱の中の猫は、死んでいたのです。






皆殺し編 スタッフロール

井戸の外にはどんな世界が?
それは、知るために支払う苦労に見合うもの?

井戸の外にはどんな世界が?
それは、何度も墜落しても試すほどに魅力的?

井戸の外にはどんな世界が?
それを知ろうと努力して、落ちる痛みを楽しもう。

その末に至った世界なら、そこはきっと素敵な世界。
例えそこが井戸の底であったとしても。

井戸の外へ出ようとする決意が、新しい世界への鍵。
出られたって出られなくったって、
きっと新しい世界へ至れる…。






祭囃し編(冒頭・スタッフロールⅠ) & 私的捜査ファイル(仮)

誰だって幸せに過ごす権利がある。
難しいのはその享受。

誰だって幸せに過ごす権利がある。
難しいのはその履行。

私だって幸せに過ごす権利がある。
難しいのはその妥協。





祭囃し編(スタッフロールⅡ)

だって、これからもっともっと幸せになるんだもの。
これくらいじゃ、妥協なんてしないんだから。
私たちは、これまでの幸せを全部取り戻すよ。

私は百年分を。
あなたは千年分を、ね。






賽殺し編(冒頭)

天よりパンが降ってきた。
ある者はなぜ肉でないかと大いに嘆いた。

天より肉が降ってきた。
ある者はパンが良かったと大いに嘆いた。

天より神様が降りてきた。
全員が喜ぶ物がわかるまで、当分は水を降らせます。








賽殺し編(元の世界に戻る直前)

昔々。
神様が人間の前に姿を現していた頃のお話。





天よりパンが降ってきた。
ある者はなぜ肉でないかと大いに嘆いた。

天より肉が降ってきた。
ある者はパンが良かったと大いに嘆いた。

天より神様が降りてきた。
全員が喜ぶ物がわかるまで、当分は水を降らせます。





天より雨が降ってきた。
みんなは服が濡れると大いに嘆いた。

天より炎が降ってきた。
みんなは家が焼けると大いに嘆いた。

天より神様が降りてきた。
全員が喜ぶ物がわかるまで、何も降らせないことにします。





天より何も降ってこない。
ある者は神に見捨てられたと大いに嘆いた。

天より色々降ってきた。
ある者は降らせる物を選べと大いに嘆いた。

天より巨岩の雨が降ってきた。
これでようやく嘆きの声はなくなった。





天より雨が降ってきた。
通りすがりの旅人は感謝する。

神よ、予期せぬ天気に感謝します。
お陰で我が旅路は退屈せずに済むのです。

神は応えずに見送った。
それでいい。神とサイコロは無口でいい。









あなたの見たいものは、なんですか?
私がそれを見せてあげましょう。

あなたの聞きたいことは、なんですか?
私がそれを教えてあげましょう。

だけど、期待はしないでください。
目と耳を閉じているあなたにはきっと無駄なことだから。







フレデリカさんのコメント

私は私よ。フレデリカ・ベルンカステル
古手梨花とフレデリカは全然別よ、そう信じてた人はご愁傷様ね。
年齢は、もう数えるのをやめちゃったわ。面倒くさいし。
え?オヤシロさまの正体は私だろうって?
くすくす、馬鹿、失礼ね。
オヤシロさまはオヤシロさまよ。この子にも挨拶させる? 人見知りするのよこの子。
怖がりなんだから、あまり脅かさないであげてね?
まぁもっとも、あなたの方が怖がり屋さんみたいだけどね。
くすくすくす・・・。


Frederica Bernkastel
Sugokuiiya tsu nimieru youni egaketano wa ookiikoituwo dokitanai
akutou ni saidoni dekinakyane.





【おまけ】(作品中の名言とか)



まだこれ以上、何をあなたは望む?
だって、もっともっと、私たちは望んだ数だけ、幸せになれるから。
それは遠い未来のことじゃない。ちょっとすぐ先の未来。

『まだまだ、足りないものがたくさんあるの』
でもそれならば、これから、取り戻せばいい。
明日は続いていく。

幸せになれるよ。





なんども諦めかけてなんども挫けかけて
悩みながら、迷いながら
やっと手に入れた未来なのだから。

もう二度となくさない、もう離さないように。
この先のむこうの秋・冬・春にも
ふたたび訪れる、ひぐらしのなく頃も
いつまでもこうして、過ごしていたいね。



あなたはいまどこで何をしてるの?
私たちはここであなたを待ってる

今度こそみんなで幸せになりましょう
ひとつずつしかない。こころをむすんで。



誰もが本当に、幸せになる権利をもってるんだって伝えてあげたい。
もう一度、両手を広げて。


いつかどこかの遠い世界で救えなかった
あなたとも一緒に手を繋ぎたい




誰かがいなくてもいい世界なんていらない
みんながいて当たり前の日々へいこう






信じる力が運命を打ち破る。奇跡を起こす。