人間の宣戦布告から6日目が経った日、僕の元へ一人の大人のエアームドがやってきた――――。
彼は『この中にエアームド君はいるかな?』と尋ねてきた。
僕はエアームドだったので彼の質問に反応した。
『あ、エアームドは僕の事ですが…』
『おぉ!君の事だ!探していたよ!!エアームド君。』
『へ?どう言う事ですか?これは…』
『急ですまなかったな。…君は選ばれたポケモンなんだよ。』
『え、選ばれたポケモン?僕がですか?』
『そうだよ。詳しく言うから、よく聞いててくれ。』
君も知ってると思うが、6日前に人間は我々ポケモンに宣戦布告をしてきた。
人間は3ヵ月後に、ここへ攻めてくるそうだ。このままでは皆、見す見す死んでしまう事になる。
その名の通り、侵略してくる人間達を阻止するための軍隊だ。これを切り札にして人間に立ち向かう訳さ。
その中に『航空隊』と言う部署がある。これは主に飛行タイプのポケモン達で編成されている隊だ。
人間が使うであろう戦闘機に対抗して編成されたのが『航空隊』と言う訳だ。
全ては皆、『このポケモン世界を守りたい』と言う一心で志願しているんだ。
『航空隊』にも今、様々な飛行タイプのポケモンが全国から集まってきている。
でも、まだまだ戦力が足らないんだ…このままでは人間達に負けてしまう……。
『そこで君に是非、航空隊の一員になって欲しい!このポケモン世界を守るために!!』
『そ…そう言う事だったんですか……でも…僕なんて大した戦力にならないと思うんですが…』
『…でも、いくら 鋼の匠 と呼ばれていてもまだ僕は17歳…未熟者だと思います…』
『そうですかね…』
『………………』
『決して強要はしないよ。君自身が決める事だからね。どうする…?』
『……ちょっと10分くらい待っててくれませんか…?皆と相談してきます……』
『あぁ、いいよ。ゆっくり考えてくれ。』
僕は皆に、この事を伝えた。
『ええ――――――――――――っ!!!!』
皆、驚いている様子だった。
『お前、スゴイなぁ!!第一線で戦えるなんて!!』
『まだ若いのになぁ…さすがエアームド君!!』
『スゴーイ!!エアームド君!!でも私は正直…選ばれて欲しくなかったな……』
『俺もだ…俺らと離れるしなぁ…しかも、危険な任務だよね…』
『俺もそう思う。でも、この世界を守る大切な任務だ…やる価値はあるさ…』
『俺は…結局…どうすればいいんだろう………』
『………エアームド君自身がこの世界を本気で守りたいと思っているならば…やるべきだと思う。』
『寂しいが…危険だが……空を守るのは君みたいなポケモンだ。』
『離れるのは嫌だけど…でも…この世界を守る大切な仕事だよ。』
『……………………』
『俺らも時期に連合軍に召集されると思う…その時にまた会えるさ!!』
『そうだよ!また会えるさ!一緒にこの世界を守ろうぜ!!!』
『…………………!!』
皆の言葉が僕の心に響いた。
『よし……守ってやる…………守ってやろうじゃんか!!!世界を!!ポケモン達を!!』
皆を守りたい………
俺は『航空隊』の一員になる事を決意した。