Wafty’s diary

情熱は止まらない 私達は進み続ける

【大井川鉄道】そこは不思議の国でした (第7回)

井川線の利用者はほぼ全員が観光客、大井川鉄道を訪ねる旅。第7回です。

今回は大井川鉄道の最大の目玉、アプトいちしろ~長島ダム間の アプト式鉄道』 を取り上げます。


◆2日目途中(第7回)までのルートです。

前回の 「アプトいちしろ」 からスタートします。
↓(大井川鉄道 井川線 井川方面)
ひらんだ 9:19



朝の始発列車でやってきたのは「アプトいちしろ」
ちなみに今乗ってきた列車の編成は以下の通りとなっています。

千頭                                                          井川→
機関車(DD20形)-客車-客車-制御客車(クハ600形)-機関車(DD20形)-客車-客車-制御客車(クハ600形)

ここから長島ダムまでの一区間千頭方面側に、電気機関車(ED90形)を2機増結します。
線路をよく見ると、アプト式特有のギザギザのラックレールが敷かれてあるのが分かります。

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電気機関車(ED90形)が2機やってきました。
この機関車がいわゆる“アプト式”の歯車を有する機関車で、この歯車とレールの間にあるラックレールとを
かみ合わせて、日本一の急勾配 90‰(パーミル)の坂を登っていきます。
※90‰(パーミル)…1kmで90mの高さがあるという意味。つまり100mで9m、10mで90cmの高さという事になる。

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機関車の側面には 「SYSTEM ABT」 の表記。アプト式の機関車である事を示しています。

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ED90形電気機関車日立製作所大井川鉄道アプト式鉄道のために作った特注の電気機関車です。
現在活躍しているのは、「ED90 1号機」「ED90 3号機」
「ED90 2号機」は台車点検のため休車中。
朝始発の列車は長編成のため1号機と3号機の重連運転で90‰の坂を押し上げます。

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付け替え作業が終わったらしいです。いよいよ日本一の急勾配区間の始まりです。

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「ゴロゴロゴロ…キィ…キィィ…」
ゆっくりと動き出しました。徐々に車両全体が斜めになってきます。
まるで緩やかなケーブルカーを上っているみたいです。いやー凄い所に線路を建設しましたね。

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カーブに差し掛かると電気機関車(ED90形)が2機、頑張って押し上げている様子を見ることができます。

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焦らずゆっくりゆっくり上っていきます。

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だいぶ上ってきましたね。ここから見ると如何に急勾配を上っているかが一目瞭然です。
線路が斜めに見える事自体、既に凄い事なんですよね。通常の列車で上る事はまず不可能です。

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目の前に中部電力長島ダムが見えてきました。横の放水口から水を放水していて、綺麗ですね。
手前の吊り橋はワイヤー製で降りて渡る事が出来ます。

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あっという間に長島ダムへ到着しました。ここでアプト式は終了です。一駅だとあっという間ですね(笑)
ここは長島ダムの展示館、公園など観光用に整備された駅。列車交換が可能な駅でもあります。

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対向列車が来ました。
そういえば井川線の列車には全て沿線に因んだ名前のヘッドマークが付けられてるんですよね。

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いよいよ井川線、最初の目的地である「ひらんだ」へとやってきました。
ここは本当に謎の駅の一つ。何のためにあるかも、ほぼ謎の駅です。だから逆に来てみたかった(笑)
今乗ってきた列車を降りて、見送ります。列車は駅の目の前にあるトンネルへと吸い込まれていきました。

見送った後、しばらくトンネルの中でディーゼル音が響くのを消えていく余韻を楽しみます。
ちなみに、このトンネルは井川線の中では最も長いトンネルなんだとか。

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トンネルの中の音が完全に消えると、そこは静寂が広がる夏の秘境と変わりました。
太陽がジリジリと照らす中、視線を遠くにやるとそこには広大なダムが。

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長島ダムによってできた人造湖 【接阻湖】 です。奥大井接岨湖カヌー競技場として使われることもあります。
一回こんな誰も居ない秘境を訪れてみたかった…(´∀`*)


下まで降りてみましょう!






第8回に続きますノシ