Wafty’s diary

情熱は止まらない 私達は進み続ける

The last battle /第1部

 
 
シロガネ山の山頂は今日もあられが混じった雪が降っていた。
一人のポケモントレーナーは今日もそこで挑戦者を待つ。
 
『毎日、毎日同じ天気・・・・つまんねーなぁ・・・・ふぁあ・・・』
彼の名前はレッド。カントー地方では有名なトレーナーだった。
『誰も来ねーし・・・・・・今日もお目当て無しか。』
3000m級の山の山頂に近づく人間はこのポケモン世界にはそういなかった。
 
だが、この日は違った。
 
同時刻、シロガネ山の麓では一人の少年がレッドのいる山頂を目指していた。
彼は世界一のポケモンマスターを志していた。カントーのジムを全て勝ち抜いている実力者だ。
『あとは、レッドを倒せば真の THE END だ!いくぜぇえええ!!』
レッドとは違って彼は熱血的で直球に突き進んでいく性格だった。
名前はゴールド。ライバルを四天王戦で仲間にしてからやけに気分がハイテンションなのだ。
『ゴ・・・ゴールド・・ちょっと、休憩しようよ・・・はぁ、はぁ・・・・疲れた・・・』
後ろについている相棒であるバクフーンがゴールドより先に根をあげた。
『しゃぁねぇなあー・・・・・5分だけだぞ。』
『ありがとな、ふぅ・・・・これで戦闘できるのかな・・俺・・』
『何言ってんだよ。Lv. 73のお前が負けるわけねーじゃん!』
『でもなー・・噂じゃレッドはもっと強いって聞いてるんだけど。』
『噂は噂。実際は違うかもしれないぞ。ま、最終的にお前は勝つと思うけどな!』
『そうか・・。ならいいけどな・・・・』
『おい、自信ねーぞ!もっと前向きになれよ!これでラストなんだからな。』
『わかった、よし行こう!』
 
彼らは山頂へと再び登り始めた。
 
一方で山頂ではあられの降り方が微妙に強くなっていた。
レッドはその事に少しなにかを感じていた。
『・・・・・・・・・・なんか、今日は違うぞ・・・・・何かが・・・・』
ボソッと言ったレッドの発言をピカチュウは聴き逃していなかった。
『何か感じるの?レッド・・・・』
『あぁ、あられが強くなったり弱くなったりするのはいつもの事だが今日は降り方が少し違うんだ・・。』
『降り方って?』
『言葉では言い表せないけど、長い間見てたから俺には分かるんだ・・。』
『それってもしかして・・・・・・』
『あぁ、多分な。激しい戦いが始まるかもしれないよ・・・。』
そばにいたリザードンが話を聞いていた。
『じゃ、俺の出番か?レッド?』
『お、聞いてたのか・・・リザードン。よし、君の出番だ。偵察に行って来い!』
『ラジャー!行ってくるぜぇええ!』
リザードンが麓に向かって飛び立った。
『・・・始まったね、レッド。』
『あぁ・・・・また新たなストーリーが始まるな、ピカチュウ。』
 
リザードンは山頂方面に向かっているゴールドとバクフーンを遠距離からとらえていた。
勿論、ゴールド達にはそんな事は知る由もなかった。
『やっぱり、さすがレッドだ。2年ぶりの挑戦者を感じ取るとはな・・・知らせにいかなくては・・。』
 
リザードンは再び、レッドたちのいる山頂へと戻った。
『どうだ?リザードン。何か見つけたか?』
『・・・・・レッドさんの言うとおり、挑戦者がこちらに向かっていました・・・』
『・・・そっか。わかった。皆、戦闘の準備だ。』
レッドのポケモンたちは戦闘の準備を始めた。
 
そうとも知らないゴールド達は必死に崖を登っていた。
『頑張れ!バクフーン!あと少しだぞ!』
『よしっ!頑張るぞ!』
山頂まであと100mの所まで迫っていた。
 
『皆、2年ぶりの挑戦者が来るぞ。覚悟して。』
レッドは皆に伝えた。
『さあ・・・・・・・来い・・・・』
 
 
 
 
 
トンネルの入り口にその挑戦者とポケモンの陰影が見えた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・第2部へ続きますヽ(´ー`)ノ
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