Wafty’s diary

情熱は止まらない 私達は進み続ける

【大井川鉄道】そこは不思議の国でした (最終回)

鉄道の原点。そして鉄道の面白さが全て詰まっている――
大井川鉄道を訪ねる旅。第13回、最終回です。

大井川鉄道の旅も今回で最終回。長いようで短かった不思議の国とも別れる時がやってまいりました。
最後の旅が始まります。


◆2日目最後(第13回)のルートです。

途中の 「長島ダム」 から掲載。
千頭 15:37

千頭 16:54
金谷 18:07

金谷 18:22
↓(JR東海道本線 普通 浜松行)
掛川 18:35

掛川 18:41
↓(新幹線こだま673号)
名古屋 19:43

名古屋 19:53
↓(新幹線のぞみ59号)
広島 22:05

広島 22:37
↓(新幹線ひかり443号)
徳山 22:58



大井川鉄道の旅路は往路へ。一行は長島ダムへとやってきました。
ここから隣の「アプトいちしろ」まで、最後のアプト式鉄道をしっかり味わいます。
ED90 1号機ED90 3号機がやってきました。帰りも重連運転です。

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増結を行います。大井川鉄道の皆さんはとにかく手際が素晴らしいです。
テキパキと作業をこなし、客車ごとに扉を閉めに走り回ってよく動き回るのが特徴です。

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アプト式の機関車に付いている歯車を撮る事が出来ました。
この歯車とラックレールをかみ合わせて進んでいくんですね。

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それでは最後のアプト式鉄道の始まりです。
長島ダムから再びアプト区間を見ると線路がもの凄く斜めであることが分かります。

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帰りもゆっくり進んでいきます。
このアプト式のために、この区間だけ電化されているという点も、実に不思議なところです。

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帰りもあっという間に終わってしまいましたね (笑)
「アプトいちしろ」に到着です。待避線には運転休止中のED90 2号機。台車が取り除かれています。

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客車から見たラックレール。日本では、この区間でしか見る事の出来ない貴重なものです。

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そして列車は、再び電化されていない通常の区間へ…どんどん山を下っていきます。
日が傾いてきて客車を突き抜ける風も寒いくらいに感じるようになりました。

“ゴロゴロゴロゴロゴロ…キィ…キィィィ…”

この井川線特有の車輪が軋む音とも、そろそろお別れです。集落の数も多くなってきました。
列車は足早に、ひたすら千頭を目指します…





約50分後。
列車は終点の千頭へ到着しました。これで井川線は終了です。…不思議な時間でした。

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さて、このまま一気に金谷方面に戻るわけですが乗り換えまで1時間あるので
駅前のお茶屋さんでちょっと休憩。お茶屋さんには大人しいワンちゃんが。名前は「コロ」だそうです。
飼い主であるお茶屋さんのご主人さんに許可を貰って撮影。かわいい♪

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時間になったので再び千頭へ。東海道本線が通る、終点の「金谷」へと一気に戻ります。

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大井川鉄道、最後の列車は再び“天使ちゃん”こと16000系
近鉄特急が2両の光景もすっかりなれました(笑)

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約1時間半後、「金谷」に到着です。これで大井川鉄道の旅、全て終了です…
ふとホームにある観光用の看板を見ると、そこには大井川鉄道全線の沿線マップが。
じっと見てくると様々な思い出が蘇ってきます。色んな秘境駅に行ったり、色んな体験がありましたね。

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「金谷」ホームから見る大井川鉄道、最後の風景。最初見た時と同じく、そこには元近鉄特急16000系が
2両ポツンとある光景があるだけ…しかし、何故今になるとこんなに寂しい光景に見えるんでしょうか。

車止めが、この不思議の国と元の世界への境界線のような気がしてなりません。

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ここを出るともう…元の世界に引き戻されそうで、しばらく動くのが怖かったです。






しかし、東海道本線の列車は待ってくれません。
名残惜しさが残る中、全ての始まりだった大井川鉄道 金谷駅を後にします。

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そして視線を右に移せば、そこはもう元の世界でした。

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近代的な列車が数十分毎にやって来ます。車両数も多いですし、線路の数も多い。完全に元の世界です。

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しかし、ふと視線を移せば、そこにはまだ不思議の国の一風景が残っていました。
山の上には幾つもの茶畑…そして大井川鉄道の始発駅。夕闇の中にひっそりとその風景はありました。

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“ゴォォオオ―――ッ!”
すると、その静寂を切り裂くかのごとく自分の目の前に現れたのは貨物列車。一気に現実へ引き戻されました。
EF210の東京ターミナル行きの貨物です。

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貨物通過後、追い打ちをかけるかの如く直後に東海道本線の列車がやってきました。
完全にもう元の世界ですね、受け入れざるを得ません。これに乗って掛川へ向かいます。

さようなら、大井川鉄道

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掛川到着です。ここからは新幹線。現実世界のエキスパートに乗って地元へと帰ります。



ホームでふと空を見ると、そこには綺麗な夕闇が広がっていました。
あの先には自分が帰る場所があります。帰らなきゃ…


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列車がやってきました。
同時に、ここでカメラの電池が切れました。写真はもう撮る事は出来ません。


しかし後は全て見なれた風景…だから撮る必要はもうないのです。
ここは現実世界なのですから…










これは実際にあった日本の風景。



そして、これはそのほんの一部を切り取った物語―――――――


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そこは不思議の国でした。


















夢見る力のない者は、生きる力もない。
夢を持つだけなら誰にでもできる…夢を持ち続け、追い続けた人こそに、扉は開かれる――――――
    【大井川鉄道】そこは不思議の国でした ~Fin~     LOGITEC PROJECT 2012 
これで、おしまい。